プロセス溶液の濁度や測定対象の濃度を可視光および近赤外光、紫外光を用いて測定するシステムです。
pH や導電率の測定にも対応し、プロセス分析計をプラントの配管中や貯留タンク、反応槽などのプロセス中の各箇所に設置することにより、リアルタイムに定量的なデータを得る ことが可能です。
プロセス中における濁度・色度測定のほか、プロセス溶液・ガスに 含まれる成分の濃度検出、微量汚染物質の検出による品質管理を可能とします。

品質管理の向上とコスト削減のソリューション
リアルタイムのモニタリングを容易に実現

産業分野別アプリケーションの紹介
インライン式プロセス分析計は化学工業、食品・飲料、バイオテクノロジー、パルプ・製紙、石油化学アプリケーションの多くのプロセスでシステム性能の最適化を実現します。

化学工業

  • ハロゲン濃度測定
  • フィルター制御
  • 色および濃度測定
  • 結露および冷却水
  • 2相分離

食品・飲料

  • ろ過機と遠心分離器
  • 温度と色相の検出
  • 相分離(境界検出/CIP)
  • 漂白と混合
  • 復水と冷却水

バイオテクノロジー

  • 発酵
  • 遠心分離器の制御
  • 限外ろ過
  • クロマトグラフィー
  • 配合と充填

インライン測定から得られるメリット

リアルタイムの測定
● 測定時間差によるムダな廃棄を避け歩留まり向上を実現します。
● 原材料の変化による薬品注入量の増減、ろ過装置の経時劣化など「経時変化」への対応が可能です。
● プロセスの最適化により、製造効率を向上させます。

「見た目」の色・濁りを数値化
● 「目視」による測定を「定量」的に評価する事で品質の安定化が可能です。
● 定量評価により品質管理を標準化し、改善を容易にします。

管理コストの削減
● 手間のかかる監視・分析コストを削減します。

インラインに設置されたプロセス分析計によってリアルタイムで測定されたデータを即座にプロセスへフィードバックさせることが可能です。
経時的な変化に対して、時間差なしで対応することができるため、品質の安定化を図るとともに、薬品注入量などの削減や、相分離の最適化による運転管理の最適化により、コストの低減も実現できます。また、一連の分析作業にかかるコストも削減することができます。

装置構成とラインアップ

インライン式プロセス分析計は「センサ」、「測定セル」、「コンバータ」およびセンサとコンバータを接続する専用ケーブルから構成されています。
ご使用の用途に合わせて装置構成を選定します。

センサ

【濁度計・色度計・UV計】
濁度は散乱光と吸光度の検出によって、色度およびUVは吸光度の検出によって測定を行います。光源として可視光、近赤外光、紫外光を使用します。使用目的によって最適なソリューションをご提案します。

導電率の測定部および導電率・pH計と測定セル

【導電率・pH計】
導電率と pH を配管内において直接測定することができます。
導電率計と pH 計を単独または同時に設置することができます。
電極の設置角度を 12 度とすることによって、汚れ等が付きにくく、清浄に保つことができるため、精度良く分析することができます。また配管を取り外すこと無く、電極のみを交換できるため、メンテナンスも容易です。

測定セル

測定セルは、センサ部を配管中に挟みこむ「配管型」と、配管やタンクへセンサ部を挿入する「プローブ型」があります。用途に合わせて選択可能です。
様々な配管サイズ・規格に対応可能です。また、本体、測定窓、O-リングに様々な材質を取り揃えております。プロセスにおける温度、圧力条件やサニタリー仕様・防爆仕様に対応可能です。

コンバータ

プロセス分析計専用の現場表示タイプのコンバータです。測定データのアウトプットとともに、温度・圧力などの測定条件に関するインプットにも対応可能です。