新しい測定方式「音叉振動式」
低粘度 0.3mPa・s から 25,000mPa・s までを高精度に連続測定
非ニュートン流体の挙動をシアレートに変えて確認

用途

  • ゲル化点の測定
  • 塗料・インク・紛体
  • セメント・造影剤などのスラリー
  • 接着剤・封止剤
  • 化粧品:ハンドクリーム、化粧水、乳液、クレンジングオイル、ジェルなど
  • 食品:食感・喉越しなどの感応試験(とろみ剤、増粘剤、乳製品、清涼飲料)
  • 化学:樹脂 / 金属溶液などのエマルジョン、ディスパージョン、コロイド状態の分析
  • 医療:血液・胆汁などの in vitro 試験、嚥下造影(VF)検査用の造影剤

音叉振動式について

音叉振動式は、液体中で、振動子を共振させ、振動子を一定振幅で動かすのに必要となる加振力から粘度を求めます。«特許取得済»

  1. センサ部の清掃が容易
  2. 付属容器など、透明の容器を使用することで、試料の状態を見ながら測定可能
  3. 振動子と温度センサは隣接しており、粘度と温度の相関性を正確に把握することが可能
  4. 平板プレートタイプの振動子により試料組織の破壊が少なく、安定した粘度値と粘度変化に追従した測定が可能
  5. 振動子の表面積・質量が小さいので、試料の粘度変化や温度変化に素早く応答したリアルタイムの測定が可能
  6. 付属容器のほか、任意の容器で測定可能(使用する容器での校正は必要です)

測定原理

液体から振動子が受ける機械的インピーダンス \(Rz\) は
\(Rz=A\sqrt{πfηρ}\)

となり、右式を構成する各内容は、\(f\):振動周波数(Hz)、\(A\):振動子の両面面積、\(η\):液体の粘度、\(ρ\):液体の密度となります。ここで、電磁駆動部が振動片に一定の振動速度 \(Ve^{iωt}\) を与えている力を \(F\) とすると
\(Rz = \frac{F}{Ve^{iωt}}=A\sqrt{πfηρ}\)

と表すことができます。上式から電磁駆動部が与える力は、粘度 \(η\) と密度 \(ρ\) の積に比例していることがわかります。すなわち、電磁駆動部で発生する \(F\) は以下の式となります。

\(F=I × B × l\)

\(I\):駆動電流(A)、\(B\):磁束密度(T)、\(l\):コイル長(m)

特徴

【高い測定精度】

音叉振動式を採用し、フルレンジで繰り返し性 1% の高い測定精度。 《 特許取得済 》

【シアレートが可変】

振動子の振幅量を変更する事によりし、シアレートが可変となります。 (振幅量 0.07mm~1.2mm)

非ニュートン流体の挙動を確認する事ができます。

【振動子は、耐食性に優れたチタン製】

【温度センサ標準装備】

試料温度を測定するための温度センサを標準装備。 2つの振動子の中間に温度センサが配置されているため、

温度と粘度の関係を正確に把握できます。

【長時間の連続測定】

振動子の駆動周波数は 30Hz と低く、試料に加わる負荷が微少のため、測定開始後に試料の温度変化がほとんどなく、試料物性に変化を与えない状態での連続測定が可能です。

【 非ニュートン流体・気泡入り試料の測定】

薄型プレートの振動子を採用し、試料の組織変化が少なく、非ニュートン流体の試料も安定して測定できます。

気泡入りの試料も、気泡を壊さずに測定が可能です。 (水道水などの測定で振動子に気泡が付着した場合は、

気泡の影響により粘度値が上昇します。)

【容器セット<10mL/13mL/45mL>】

(循環水ジャケット付)AX-SV-54 標準付属

【広範囲の連続測定】

粘度検出部(振動子)の交換なしで、全測定範囲にわたり連続測定。

【正確な測定】

粘度検出部(振動子・温度センサ)の熱容量が小さいため、試料温度が平衡になるまでの時間が早く、短時間で正確な粘度測定。

【攪拌、流動中の粘度測定】

2 つの振動子は互いに逆方向に振動するため、試料が流動している状態でも誤差を打ち消しあい、攪拌中の試料も測定できます。このため連続流動状態となるラインでの測定も可能となり、研究室と現場で互換性のあるデータ管理を実現します。

【校正機能】

粘度が既知の標準液や試料を利用し校正が可能。 粘度計を校正して使用することにより常に一定の精度を保持。

測定範囲

ニュートン流体(水、粘度校正用標準液)測定時の振幅、年度、ずり速度(実効値)の関係

各振幅での粘度測定範囲とニュートン流体(水、年度校正用標準液)測定時のずり速度(実効値)の関係

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